ブレンドタイプのA.O.Pエクサンプロヴァンスとは
色は黄色味ががった薄い緑色をしています。
サロナンクとアグランドーが85%、そしてブッシュドローヌ県の品種である
ピッチョリーヌとグロサンヌという品種が15%入っています。
このオリーブオイルは新鮮なハーブ、木の葉っぱ、そしてグリーントマトのアロマが
口に広がり、その香りが鼻から抜けていきます。
複雑でとろみがあり、そしてバランスの良さが長く口の中で感じられます。
そして最後にアーモンドの優しい香りが再び感じられます。
ほのかな苦みと辛味がこのオリーブオイルに力強さを与えています。
オススメのお料理:
グリーンサラダやトマトサラダなど、いろんなサラダと相性がいいです。
生野菜や野菜のピュレ、生のお魚(例えばカルパッチョなど)、焼き魚、鶏肉や豚肉などの白いお肉にも良いです。
プロヴァンスのサンドイッチ
いろんなサラダに!
シャトーヴィランについて
これからシャトーヴィランのお話を少しいたします。
シャトーヴィラン、"シャトー"と聞かれるとおそらく立派なお城を想像されると思いますが、ここには"シャトー"はありません。
これは何かと言うと、小高い丘の上に大きな岩が集まった場所を地元プロヴァンスの人たちが"シャトーヴィラン"と呼んでいるのです。
時代を遡るとここは"wirant"と呼ばれていて、石器時代から存在していた場所でした。
古くは宗教的な儀式やお祈りを捧げていた場所だったと言われています。
この場所を遠くから見ると、まるでお城の城壁のように見えることから"シャトーヴィラン"と呼ばれるようになったそうです。
1970年代にロベール・シェランと妻のノエルがシャトーヴィランの土地を手に入れぶどうの木とオリーブの木を植えます。
ここは石灰質の土壌、絶え間無く吹く南仏のミストラル、温暖な気候、そして日照時間も多く、これらの条件がシラー、グルナッシュ、
ユニブランといったぶどうの品種、 オリーブにおいてはアグランドーやサロネンクの品種にとても良い影響を与えてくれています。
やがてロベールは、息子パスカルの協力を得ながらエクサンプロヴァンスの代表的なワインの生産者になります。
1990年代に入ると、ロベールは彼が長年夢見ていた最高のオリーブオイル造りの実現に向けて動き出します。
そしてついにオリーブオイルの為に設備投資をし、1996年にはシャトーヴィラン独自のオリーブオイルのムーラン(搾油所)ができました。
ロベールはカナダより娘クリスチーヌを呼び戻し、ここから彼女と共にオリーブオイルに力を注いでいきます。
シャトーヴィランのオリーブの樹齢は50歳から60歳です。
プロヴァンスではぶどうやオリーブの木は、人の人生に例えられます。
人間は歳をとるにつれて体力が衰えますが、いろんな経験により人としての深みが増してきます。
ぶどうの木もオリーブの木も同じことが言えます。
若い木はエネルギーに満ち溢れているけれども、だんだん年月とともに量産ができなくなる。
しかし、年月とともの良質のオリーブオイルを生み出すようになると。
のちにロベールはオリーブオイル作りをクリスチーヌに託します。
シャトーヴィランでは"SANS PASSION, PAS DE BONS"というスローガンが掲げられています。
"情熱なしでは良いものは作れない"という意味です。
クリスチーヌはオリーブオイルに熱い情熱を注ぎ続け、彼女の長年の努力により
シャトーヴィランのオリーブオイルは
フランス国内外で数々のメダルを獲得し高い評価を得るようになります。
2012年にはシャトーヴィランのムーランは無形文化財企業"EPV"にも認定されました。
クリスチーヌ個人には、同年に国家功労賞のジュバリエの勲章、そして2016年にはレジオン・ドヌールのシュバリエの勲章も与えられました。
彼女はオリーブ・オイルコンクールの審査員として、又主にワインの醸造学などを教えるスイスの学校でオリーブオイルの講座も受け持ち、
オリーブオイルのスペシャリストとして活躍しています。
今、クリスチーヌ・シェランは素晴らしいオリーブオイルの造り手として業界から注目されている女性です。
シャトーヴィランのオリーブオイルができるまで
『春』
プロヴァンスの春は他よりも早く始まります。
3月はこの土地の人たちにとってはオリーブオイルの仕事始めの月でもあります。
農園ではこれからオリーブオの木が元気に、そして美しい果実をつけてくれることを願いながら
オリーブオの木の間に生えた雑草取りに、人々は忙しく働きはじめます。
5月になるとオリーブは真っ白い小さな花を咲かせシャトーヴィランのドメーヌは真っ白な花の絨毯で覆われます。
春の終わりはオリーブオの剪定の時期です。
オリーブの木のエネルギーが無駄にならない様に、地面に垂れた枝や木の中に入り込んだ枝を取り除いていきます。
『夏』
太陽の光が眩しい南仏の夏はとても乾燥します。喉が乾くのは人間だけではなく、オリーブの木も同様です。
しかし7月はオリーブの種が大きくなる時期なので、無駄にタネを重くしない様にほんの少しの水しか与えられません。
8月に入ってやっとオリーブオの果肉が着く頃になると、月に2回、夕方に水がたっぷり与えられます。
オリーブオの木にとって、貴重な潤いの時間です。
この水やり以外に、もう1つ大事な夏の仕事として害虫駆除があります。
プロヴァンスの眩しく美しい夏に惹かれるのはツーリストだけではないのです。
一番の害虫はオリーブミバエです。
オリーブの果実に卵を産み付け、その卵が孵って害虫となり果実を食べて穴を開けてしまいます。
その様なオリーブの実でオリーブオイルを作ると酸化したオリーブオイルが出来てしまいます。
シャトーヴィランではハエの関心をおびき寄せる為にフェロモンを使った罠を仕掛け、オリーブミバエを効率よく駆除しオリーブの木を守っています。
夏の終わりになると、オリーブの実が少しだけ摘み取られます。
腰にカゴを巻きつけた男たちと女たちがオリーブの果実の色や大きさを見ながら丁寧に手摘みしていきます。
これらの肉付きが良く繊細なオリーブの実はアペリティフ用に加工されます。
『秋』
10月に入るとオリーブの実の本格的な摘み取りをしてもいいかどうかの判断を見極める為、
試験的にオリーブの実が摘み取られ果実に含まれるオイルの量や香りなどが分析されます。
この分析結果と果実の色や肉質の状態、そして長年の経験により蓄積された造り手のノウハウよって摘み取り時期のベストなタイミングが
決められます。
摘み取りの時期が決まるとオリーブの木の下には網が広げられ、熊手などを使ってオリーブの実がふるい落とされていきます。
オリーブオの実は素早くケースに入れられムーランへ運ばれます。
そして12時間以内に洗浄されて枝葉が落とされ、砕かれ、ペースト状になったオリーブの実が練りこまれていきます。
その後、遠心分離機によりオリーブのペーストは撹拌されて、グリニョンと呼ばれる固形物(種や皮)、オリーブの実に含まれる水分、
そしてオイルに分離されます。
グリニョンと水分が取り除かれ最終的にオリーブの実のオイルだけが抽出されます。
オイルは酸化してアロマが損なわれない様に、又光に晒されないようにガスを含んだステンレスのタンクの中で貯蔵されます。
『冬』
冬は新しいオリーブオイルが出来上がる時期です。
出来上がったオリーブオイルは毎年、パリの農業ジェネラルコンクールに出品され、一連のオリーブオイル作りが終わります。
シャトーヴィランのオリーブオイルのおいしさの4つのポイント!
■ 地元プロヴァンスのオリーブ 南仏プロヴァンスの太陽をいっぱいあびてできたオリーブです。 シャトーヴィランの畑で栽培された果実のみで作りました。 |
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■ 2つの大事な夏の仕事 1つ目は、夏の暑い時期、必要最低限の水しか与えません。 これは無駄に種を大きくしないためです。 こうやって美しく、香り豊かなオリーブの実が出来上がっていきます。
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■ 丁寧に手摘みされたオリーブの実 オリーブの色づき具合や果肉の状態を見ながら、まずオリーブの油分などの状態を分析し、その結果とシャトーヴィランのノウハウを合わせて本格的な積取りの時期が決めれます。 オリーブの木の下に網を敷き、熊手でオリーブを摘み取って行きます。 摘み取られたオリーブの実は12時間以内ににムーラン(搾油所)へ運ばれます。
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■ 極上のオリーブオイルの為の探求心。 オリーブの実は砕かれ、遠心分離機にかけられ、固形物と油分と水分に分けられ、最終的にオイルだけが残ります。 オイルはゆっくり時間をかけてセルロースのフィルターにかけられます。
ご紹介するオイルは以前はノンフィルターでしたが、科学的な研究により、フィルター処理をした方が安定した状態でストック出来、アロマも損なわれにくいことが分かりました。
フィルター処理をしないと、水の分子とオリーブの皮などの固形物により、オイルが酸化し続けるそうです。
この様な理由から、2009年よりシャトーヴィランはフィルター処理をしています。
そしてその後ガス入りのステンレスのタンクでストックされます。
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